簿記3級の勉強で、決算の所に入ると精算表が出てきます。この記事では、商工会議所の検定試験の公式ページで確かめた、3級の精算表と決算整理の範囲と、公式のサンプル問題を使った減価償却の仕訳の例をまとめます。特定の問題集や講座をすすめる記事ではありません。

この記事のまとめ

  • 出題区分表の3級の「決算」には、精算表(8桁)と決算整理があります
  • 2026年度の試験(2027年3月31日まで)の区分表では、3級の減価償却は間接法・定額法で、直接法・定率法・生産高比例法は2級の列にあります。2027年4月1日以降の試験の区分表では、有形固定資産の除却・廃棄と定率法(償却率を示すなど簡易な出題)が2級から3級に移ります
  • 公式の3級サンプル問題では、第3問 サンプル2が、精算表を作る問題です

3級の決算整理の範囲

出題区分表(商業簿記・会計学、2022年度適用)の3級の列では、決算整理として、当座借越の振替、商品棚卸、貸倒見積り、減価償却、貯蔵品棚卸、収益・費用の前受け・前払いと未収・未払いなどが挙げられています。3級の試験は60分・3題以内で、合格は70%以上です(公式の「3級 試験科目・注意事項」)。

サンプル2の精算表

サンプル2の答案用紙の精算表は、残高試算表・修正記入・損益計算書・貸借対照表の4つの欄に、それぞれ借方と貸方があります。決算整理事項は10あり、次のとおりです。

番号決算整理事項
1〜3売掛金の振込みの記帳漏れ、仮払金(旅費交通費)の精算、現金過不足
4当座預金の貸方残高を当座借越に振り替える
5受取手形と売掛金に2%の貸倒引当金(差額補充法)
6期末商品の棚卸(売上原価は仕入勘定で計算)
7建物と備品の減価償却(定額法)
8借入金の利息の前払分
9・10消費税(税抜方式)、法人税、住民税及び事業税

減価償却の仕訳の例

サンプル2では、建物1,320,000円(耐用年数25年)と備品630,000円(耐用年数6年)を、残存価額ゼロ・定額法で償却します。期中の取得はありません。

  • 建物:1,320,000円÷25年=52,800円
  • 備品:630,000円÷6年=105,000円

間接法なので、仕訳は「(借)減価償却費 157,800円/(貸)建物減価償却累計額 52,800円・備品減価償却累計額 105,000円」です(この記事で計算)。

ほかの整理も同じように計算できます。たとえば5は、受取手形165,500円と、記帳漏れを直した後の売掛金219,500円の合計385,000円の2%で7,700円です。試算表の貸倒引当金は9,500円なので、差額の1,800円を戻し入れます。8は、11月1日に1年分の利息6,000円を払っているので、4月〜10月の7か月分の3,500円が前払いです(どちらもこの記事で計算)。

出題の意図・講評に書かれた、減価償却の注意

試験の形が今と違った頃の回の「出題の意図・講評」ですが、3級の減価償却について次のことが書かれています。

  • 第156回(講評):付随費用を考えないで減価償却費を計算している誤答が多かった。付随費用は取得原価に含める
  • 第154回(出題の意図):一部の備品だけ減価償却が終わっているケースを出した。すべて同じ条件で減価償却を行わないように注意

解く順番の一例

  1. 決算整理事項を1つずつ仕訳にする
  2. 仕訳を修正記入の欄に書く
  3. 各行を損益計算書か貸借対照表の欄に移す

過去の問題の使い方は簿記3級の過去問はある?に、勉強の時間の決め方は簿記3級の勉強時間にまとめています。

運営メンバーと簿記3級

運営メンバーには日商簿記2級を持つ人がいますが、3級は受けずに2級から受けたため、3級の体験はありません。この記事は、運営メンバーの体験ではなく、公式の資料で調べて書きました。

確かめた公式の資料

確かめた日:2026年10月30日

試験の決まりは変わることがあります。受ける前には、必ず公式のページで最新の内容を確かめてください。